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大問題に発展か。大田区の不可解な土地取得。なぜか内閣総理大臣補佐官も。

日刊SPA!



 今年5月25日、東京都大田区議会の臨時会で不可思議な議案が可決された。




 国とURが所有する旧羽田空港の5.9haの跡地を、区費165億円を出して買い取り、

それを区が使うのではなく企業に貸し出すというのだ。




 この議案に反対した少数派の一人、那須りえ議員(フェアな民主主義)は

「国やURが直接企業と契約すればいい話。

なぜわざわざ区を経由するのか。

いったい誰が165億円と算定したのか」と問題点を指摘する。




◆跡地は大田区が買い取るが、区が使うのではなく企業に貸すという

 この跡地をめぐって1981年、国土交通省、東京都、大田区、品川区で構成される羽田空港移転問題協議会は

「土地は都が取得して、土地の利用計画は大田区の要望を配慮する」と合意。

つまり、区が都から土地を無償提供されることが想定されていた。




 だが、2007年に松原忠義区政が誕生すると、区の主張は「都が跡地を取得しないなら区が」と

トーンダウン。

そして跡地のうちの5.9haに大田区が区費165億円を払っての購入が可決される。



 しかし、その土地は区が使うのではなく、鹿島建設を代表企業とする9社に貸与するという。

しかも、鹿島グループが建設するのは、自動運転や医療、ロボットなど先端技術の企業基地や日本文化の

発信基地など、大田区民の生活には直結しないものだ。




◆空港跡地利用の委員会座長に和泉洋人首相補佐官が就任

 空港跡地は2014年に国家戦略特区に指定され、国や自治体が協議を行う

「羽田空港周辺・京浜臨海部連携強化推進委員会」(以下、委員会)が設置された。

すると、この委員は国土交通省や厚生労働省の幹部などで占められ、大田区からは幸田昭一副区長が参加しただけ。




 加えて、2016年、2017年、2018年と開催された3回の会議の議事録は非公開。

2016年の会議では、大田区が跡地開発の原型ともいえるプランを提出したが、それが委員会で

どう話し合われたのかの形跡が一切ない。

さらに那須議員が訝しがるのが、この委員会の座長に就任したのが和泉洋人・内閣総理大臣補佐官であることだ。



「政権の中枢にいる人の座長就任では、この計画は、区ではなく官邸主導と思われてもおかしくない」

(那須議員)




 議事録はなぜ存在しないのか? 

なぜ和泉補佐官が座長に就任したのか? 

内閣府に文書で質問状を送ったが回答は得られなかった。




◆不可思議な点が数多く噴出。今後、大問題に発展する!?

「このほか、不可思議な点が数多く出てきています。




まず、165億円という数字の計算根拠が示されていないこと。

この問題に関する区の文書を情報公開請求したところ、『交渉や打合せ等を実施していない』との

『公文書不存在通知書』が送られてきたこと。




さらには、大田区が1㎡あたり月600円という格安の賃料で企業に貸すのかということ。

区民の税金が、区民のためではなく勝手に企業のために使われている疑いが濃厚です」(那須議員)





 那須議員は今後も追及を続け、問題点をあぶり出していくという。

不透明な税金の使い道と、首相補佐官の関与。

今後、大問題に発展しそうな案件だ。




※『週刊SPA!』7月10日発売号「不透明な税金投入を追及! なんだか怪しい羽田空港跡地」より

取材・文・撮影/樫田秀樹 写真/時事通信社

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